総本山善通寺の南大門は伽藍(東院)の南に位置する善通寺の正門で、日露戦争戦勝を記念して明治41(1908)年に再建されました。この総本山善通寺の玄関ともいえる南大門前に広がるにぎわい広場は、平成28
(2016)年に整備されました。南には旧陸軍第11師団の赤レンガ倉庫に続くゆうゆうロード、北には総本山善通寺の赤門に続くあいあいロードがあり、市内観光の中心地に位置しています。
市街地の観光交流の活性化とにぎわい再生を目的として整備されたこの広場は、夏には善通寺まつりのメインイベント会場として、秋には空海まつりの会場の1つとして獅子舞が披露されるなど大勢の人でにぎわいます。
五重塔が目の前に広がるこの広場は、市民や学生の憩いの場として、またお遍路さんの休息の場としても利用されており、市内散策の疲れを癒やすのにもおすすめです。
広場内にはポケットモンスターの人気キャラクター「ヤドン」が描かれたマンホールもあり、楽しい発見が待っています。
にぎわい広場で開催される2大祭り
善通寺まつり
善通寺まつりは、毎年7月下旬に開催される善通寺市最大の夏祭りです。流し踊りが盛り上げるまつりで、善通寺市内外から多数の踊り手たちが集い、色とりどりの衣装を身にまとって、趣向を凝らした艶やかな踊りが披露されます。にぎわい広場に設置される特設ステージでは音楽ライブやパフォーマンスショーなどが行われます。また、協賛行事として陸上自衛隊善通寺駐屯地で花火大会も行われ、地上間近に迫る花火に歓声が上がります。
空海まつり
空海まつりが開催される11月3日は、弘法大師空海の父、佐伯善通公の命日と伝えられ、空海まつりは、空海が高野山から里帰りして、両親や先祖へ御法楽をささげる行事です。空海の尊像を乗せた輿(みこし)が稚児、御詠歌衆(ごえいかしゅう)を連れて市街地を巡る市中練供養が行われ、伽藍(東院)に戻ると佐伯祖廟(さえきそびょう)前で「佐伯祖廟御法楽」が執り行われます。その後、空海の尊像は御影堂に戻り「弘法大師坐像里帰り法要」が営まれます。
同日伽藍では市が開かれ、奉賛行事として「子泣き相撲」などさまざまな催しが行われます。伽藍とともににぎわい広場では「獅子舞奉納」が行われ、市内約40の獅子組が一斉に踊り出す風景は見応えがあります。