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七仏薬師

弘法大師空海が刻んだ石仏をまつった小さなお堂

七仏薬師

 国道11号、かつての伊予街道を西に進み、三豊市との境にある鳥坂峠に近づくと、吉原大池の南東側のほとりに七仏薬師があります。
 その昔、弘法大師空海がここにお堂を建て、自ら薬師7体の石像を刻んでまつり、五穀豊穣と疫病からの救済を祈りました。医王山七佛寺(いおうざんしちぶつじ)と呼ばれ、多くの人々が参拝しましたが、中世の戦乱で焼け落ちてしまいました。
 時を経て承応元(1652)年、吉原大池の工事をしていると土の中から石仏が現れました。工事監督が池の堤にするため砕こうとすると、たちまち気絶して倒れてしまいました。ほどなく息を吹き返しましたが、怖くなって割ることをやめました。するとその夜、夢に僧が現れて石仏のいわれを告げたので、この場所にまつったといわれています。
 その後、安永8(1779)年にお堂が建てられ、七仏薬師が再興されました。七仏薬師は、お参りすると母乳の出がよくなるというので、「乳薬師(ちちやくし)」とも呼ばれています。目を凝らして暗いお堂の中を見ると、乳房をつけた絵馬がたくさん奉納されています。